Vol.62:「子どもの本」で学ぶ大人
何かわからないことがあると、小中学校の教科書で調べています。また、時間があるときは、教科書を適当に開いてあれこれ読んでいます。専門家の難しい解説よりもわかりやすい。さすが、文部科学省の検定を合格したものだと感心しています。
ところで、最近、子ども向けの実用書や学習参考書がブームとなり、大人にも人気で、「大人が自分を高めたり、教養を身につけたりする」ために、活用しているそうです。そのいくつかを紹介します。
<その1> 齋藤孝著『小学生なら知っておきたい教養366』 小学館 1980円(税込)
小学生向けの教養の本で、毎日わずか1ページを2分程度読むことで、言葉や文学、日本、歴史、文化、芸術、自然、科学、世界など知っておきたいことを学べるようになっていて、視野を広げ、幅広い知性を育てることができます。
「世界で一番平均気温が高い国は?」、「QRコードは何の略?」など親子で楽しめるクイズもあります。
<その2> あきとんとん著『小学校で習う計算が5秒で解ける 算数のひみつの7つ道具』 かんき出版 1210円(税込)
小学生から100歳まで、どの年齢の人にも楽しめる本です。
例えば、ちょっとした工夫をすれば、計算が素早くできるようになる「ひみつの7つ道具」を紹介しています。
1.わけわけ算+(プラス):たし算が秒速で、暗算でできる
2.わけわけ算-(マイナス) :ひき算も秒速で、暗算でできる
3.にじにじ算:連続する数のたし算のうら技
4.かたかた算:11×11から19×19を暗算でできる
5.にこにこ算:99×99が筆算なしでできる
6.よこよこ法:約分で「どの数でわるか」一瞬でわかる
7.けしけし・かえかえ法:割合の暗算! お買い物にも役にたつ
同じような内容の本に、小杉拓也著『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』 ダイヤモンド社 1100円(税込)もあります。
<その3> はぴふるガール編集部・編 双葉陽・マンガ『自分をもっと好きになる【ハピかわ】かわいいのルール』 池田書店 990円(税込)
話し方のマナーや学校での振る舞い、気持ちの伝え方、自分の体との向き合い方などを、マンガとイラストでわかりやすく、おもしろく紹介したものです。女の子向けに書かれたものですが、男の子にも大人にも学べる内容です。
内容は、以下のように構成されています。
1章「マナーと仕草でステキ度UP」
2章「みだしなみ&ファッションでカンペキガールに」
3章「心をみがいて自信をゲット」
4章「ハッピーな友だち関係の作り方」
〇「ヒミツのはなし」
<その4> 山崎聡一郎・著 伊藤ハムスター・イラスト『こども六法』 弘文堂 1320円(税込)
法律は、大人も子どもも、日本人も日本で暮らす外国人、来日した旅行者も全ての人が守るべきルールです。これは、私たちの自由で安心・安全な生活を守るべきものなのです。
法律はたくさんありますが、子どもに関係のあるもの、知っていたほうがよい法律を選んであります。法律はふだん聞きなれない難しい言葉が使われているので、小学生にもわかるように工夫してあります。
この本で身につけたことは、きっと役立つと思います。大人にも再確認しておきたい内容で、以下のように構成されています。
第1章「刑法」
第2章「刑事訴訟法」
第3章「少年法」
第4章「民法」
第5章「民事訴訟法」
第6章「日本国憲法」 第7章「こども基本法」
第8章「いじめ防止対策推進法」
付録「いじめで悩んでいるきみに」
教育調査研究所研究部長 小島 宏